英語版の架空請求詐欺のようなspamです。
[Date] 2009年9月23日7:28
[From] Internal Revenue Service(no-reply@irs.gov)
[Subject] Notice of Underreported Income
Taxpayer ID: (略)-00000174073547US
Tax Type: INCOME TAX
Issue: Unreported/Underreported Income (Fraud Application)
Please review your tax statement on Internal Revenue Service (IRS) website (click on the link below):
review tax statement for taxpayer id: (略)-00000174073547US
Internal Revenue Service
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このメールは、私とは別の人に送られてきたもので、私にはどうやらBCCで送られてきたようです。そして、メール本文の「(略)」の部分には、送信先の人のメールアドレス(@の前の部分)が記されています。
さて、「Internal Revenue Service」とは、アメリカの内国歳入庁(日本で言うところの国税庁)のことです。内国歳入庁のURLは「http://www.irs.gov/」ですので、送信元メールアドレスの@以降のドメインと合致しています。
で、メールのタイトルは、「所得の過少申告に関する注意」。何のことやらと思い、本文を読んでみます。
最初に納税者IDが記されております。そして税金の種類は「所得税」、問題点としては「所得を申告していない、あるいは過少申告している」(不正な手段による)ということです。
要するに、私は不正な手段によって所得税を免れている、ということのようです。
はあ、そうなんですか。
とはいっても、私は所得税に関しては源泉徴収されてますし、給与所得以外の収入はないんで、過少申告のしようはないんですけどねえ。
で、内国歳入庁のサイトを見て、税の申告書を再確認しろ、というわけです。
「review tax statement for taxpayer id: (略)-00000174073547US」の部分にはリンクが貼ってあるようですが、HTMLメールでないと表示されないようです。
さて、このメール、ヘッダを見てみると、大元の発信源はどうやらウルグアイのようです。偽装している可能性もないわけではないと思いますが、アメリカ政府からのメールを装っている以上、どうせ偽装するならアメリカ国内から発信されたように偽装するはずですので、このメールはウルグアイから送られたものと考えて良さそうです。
そして、リンク先ですが、これも調べてみると、以下のサイトにリンクされているようです。

(コピー&ペーストで簡単にアクセスできないようにするため、URLを画像化しております)
最初の部分だけを見ると内国歳入庁のサイトへアクセスするように見えますが、その後に怪しげなドメインがあります。
つまり、内国歳入庁のサイトと紛らわしいURLを使うことによって、メールを受け取った人を騙そうとしているわけですね。
ところで、このサイト、Firefoxでアクセスしようとすると、こんな画面になります。

やはりこのサイトはフィッシングサイトのようです。
また、Sleipnirでアクセスしようとすると、今度はウイルスバスターが起動してサイトへのアクセスをブロックします。
そこまで警告されるのであれば、私としてもこれ以上の冒険はしないことにします。(このブログをご覧の皆様も、不用意にこの手のサイトにアクセスしないようにしてください)
ということで、日本人にとってはあんまり影響のないspamではありますが、人間の考えることは日本だろうが海外だろうが変わらないようです。
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そして今もまた英文spamがひっきりなしに送られてきます。
コピー腕時計とかダイエットとか、相も変わらずバイアグラとか。
本当に同じようなネタばかりで、何となく笑ってしまう私であります。
○米国税庁を名乗る詐欺メール、添付やリンク先にマルウェア
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0909/29/news020.html
やはりトロイの木馬等のマルウエアを仕込む仕掛けのようです。